ジョルジュ・ブラック(Georges Braque)

人物

1882年5月13日~1963年8月31日

フランスの画家。アルジャントゥイユに生れ、パリで歿。

略歴

家族とともにル・アーヴルで育つ。最初ル・アーヴルの美術学校に学び、22歳のときパリに出てバティニョルの私立美術学校に通う。

1906年フリエスとアントウェルペンに、1907年に南フランスのラ・シオタに旅行、この頃は完全にフォーヴィスムの画風で描く。同年ピカソとの出会い、セザンヌの影響等により、渋い色彩の厳しい構成に転じキュビスムの出発点を形成、以後第一次世界大戦まで、ピカソとともにキュビスム運動の中心的存在となる。

大戦に収集され、負傷、治療中に自己の芸術観を述べたCahier(手帳)の執筆を始める。

戦後ふたたび絵画に戻り、対象の再現性を保ちながら、それを自由に分解し再構成する手法により、洗練された構成的画風を確立。室内、静物、肖像、アトリエなどのシリーズを描く。

1937年カーネギー国際美術展大賞を受賞後、国際的名声を得、20世紀最大の巨匠の一人とみなされる。版画、タピストリー、焼物、宝石デザイン、彫刻など多方面に作品を遺している。

代表作

代表作に『壜とコップ』(1912、個人蔵)、『カフェ=バー』(1919、バーゼル美術館)などがある。

出典・参考文献:『新潮 世界美術辞典』新潮社(1985年)